パワハラの被害者は実は管理職?

パワハラといえば上司が部下にやるものであるという認識が多い中で、管理職の人ほど、自分の受けたパワハラに対して相談できていないという実態が明らかになっています。
6割近くの管理職の方が、パワハラを受けたと感じながら、何もしないという選択をしています。 管理職とはいえ、部下から見れば上司だけれど、管理職の自分にも上司がいる。上司のパワハラに耐えながら、部下にパワハラだと言われないか心配な環境の中で仕事をしてきているというケースも多くうかがっています。
◆パワハラをするなとは言われるけれど、されているような気がずっとしていた・・・
◆管理職の自分がパワハラの相談なんて・・・
◆逆に部下からの報告が上がっていたらどうしよう・・・
◆部下のマネジメントができていないと烙印を押される・・・
このような思いで相談できなかった人が、会社を辞めてこれからのキャリアを考える為に相談に来る事例が増えています。
皆様の会社にパワハラの相談窓口があったとして、相談できますか?

管理職の方があいやすいパワハラ

管理職の方が受けやすいパワハラは大きく分けて二つです。
一つは、自分の上司からのパワハラです。
上司から暴言をはかれたり、休みを取らせてもらえなかったり、無能だと人前でなじられたりなどイメージがある程度つくものではないでしょうか。

もう一つは、部下からのパワハラです。

部下からのパワハラは、逆パワハラなどと俗に言われています。逆パワハラとは、部下が上司に行うパワハラのことをさします。
面談やアセスメントを通じてヒアリングを行っていくと、部下にパワハラを受けていると感じている管理職の方がとても多いという現実があります。
▶挨拶を一斉に無視される。
▶パソコン入力が苦手で頼りたいが、真っ向から馬鹿にされる
▶管理職として頑張れと言われるが、指導しようとすると「パワハラで訴えますよ」と言われる
▶会話を録音されているようで、指導も発言もしにくい環境だ
▶実際、上層部に録音ファイルが届けられ、上長に呼ばれたことがある。
このような環境の中、パワハラだと感じる人が増えているように思います。
部下が上司より優越的な関係を持つ可能性ももちろんあります。スキルやAIリテラシーを背景にしたものも考えられますし、部署によっては若手の勢力が強くて若手全員対上司一人といった構図であれば若手に優越的な関係が存在すると評価される可能性があります。
「業務上必要な範囲を超えた」というのは、平たく言えば行為がどこまでいけばやりすぎだと判断されるかということです。
IT機器が苦手だからといって、真っ向から馬鹿にされたり、挨拶を無視されたりするのは、業務上必要な範囲を超えているのではないでしょうか。

ゆえに管理職の方は、部下と上司の両方から、パワハラを受ける可能性が高いと言えます。
パワハラは、厚生労働省の定義によると、「優越的な関係を背景に、業務上必要な範囲を超えた言動で労働者の就業環境を害する」ものをいいます。 管理職の方であっても、労働者です。自分の就業環境が害されるのであれば、パワハラ相談を利用して少しでも職場の実態を明らかにすることに貢献しましょう。

企業で必要な対策は?

効果が大きな対策としては、窓口の設置、ハラスメント研修の徹底、ハラスメントが起こっていないかアセスメントで評価することも考えられます。実際の取り組みを見ても、大きくやっている取り組みの中で効果が大きいものが窓口設置と研修の導入です。
ハラスメント対策が属人化していたりはしないでしょうか。誰かがハラスメントを知っているとか、年に一度ハラスメント対策を行っているというだけでは間に合いません。
ハラスメントは誰でも加害者になる可能性がありますし、今回見送られたというだけで、将来的にパワハラ企業は厚労省が公表するなどされるかもしれません。
“上司だけが”では不十分です。“全社員”がハラスメント意識を高めることが社員教育に求められる要素でしょう。
現に私たちの研修現場では、階層別研修のすべてにおいてハラスメントのお話をする機会を要望されることもあります。また、職場復帰者に対してのフォローとしてハラスメントについてお伝えする機会を持ったりしています。 
さらに、実施は少ないが影響が大きなものとして、実態把握や再発防止のための分析が挙げられ、私たちはその点を強くサポートしています。
現在取引先や顧客からの迷惑行為に関する指針の検討がなされていたり、フリーランスや就職活動中の学生を対象としたパワハラ対策が検討されています。
これからは社内で立場の弱い社員を守るだけでなく、ステークホルダー間の嫌がらせから社員を守るような対策が求められるでしょう。
例えば私たちの事例で言えば、クレーム対策研修の中では理不尽な顧客からの対応は一人で対応せずに複数名で対応するなど、社員を守る方法を紹介しています。
これからのハラスメント対策も同様で、社内ハラスメントの防止はもちろんですが、社外のステークホルダーから社員を守る知識を伝えてほしいというお話が増えてきています。

他の取り組みとして、ハラスメントは相手主体で物事を考えることで防ぐことができるという考えのもと、EQ(感情活用能力)の知識を応用した研修も開発しています。
先ほどの表に挙げられている通り、感情という一面はパワハラを起こさない為に意識すべき重要なポイントです。
禁止を際限なく増やすよりも、相手に合わせて表現を変えることができる社員を増やす方が、ハラスメントを防止する上ではとても重要だと考えています。

パワハラ対策をした効果

パワハラ対策においては研修や相談窓口の設置が効果的であると言えます。
特に、管理職だけでなく一般社員も対象にすることで、会社をあげてパワハラをなくすぞ!という方向に鍵を切ることがとても重要だということがわかります。
また、パワハラの対策の効果はパワハラ抑止だけに留まりません。
コミュニケーションの増加など職場環境が変わるだけでなく、定量的な数値としてメンタル不調者の減少や求職者・離職者が減少しているという事実があります。

このように今後は様々な取り組みを組み合わせて、社員を守り、組織を守り、ひいては家族や明日の生活を守っていく必要があるように思います。

私たちの取り組み事例

各種企業向け研修
・一般社員向け研修
・管理職向け研修
職場環境アセスメントによる評価
アセスメントを導入することにより、客観的に職場を捉えることができるようになります。
現実の職場に目を向けるところから、理想の職場づくりは始まります。
一人ひとりが職場について向き合い、評価したものをもとに強みや不足をお伝えし、対策までサポートしています。
キャリアコンサルティングを用いた面談
ハラスメント問題は、当事者にとって仕事を続けるかどうかの重大な問題となります。
仕事という切り口から、一人ひとりのこれからを設計していくことがキャリアコンサルティングです。
キャリアコンサルティングは、メンバーのホンネを明らかにします。
私たちは、そのホンネを経営に届けることでボトムアップでの職場環境改善をサポートしています。

※グラフは、厚生労働省:職場のパワーハラスメントの実態調査に関する報告書より抜粋

職場のパワハラチェック

あなた自身の振り返りから職場環境を診断します。厚生労働省の定義を元に、実際の職場環境がイメージしやすいようにした16項目のアセスメントでパワハラが起きやすい職場かどうかをフィードバックします。また、職場で起きている出来事を、ご自身の経験に基づいた振り返りをして頂きます。職場でパワハラが本当に起きているのかを明らかにし、自分の職場への関わり方を見直す機会に繋げます。パワハラのない職場環境作りにお役立て下さい。
(体験版:合計31問)(標準版:合計50問)

キャリアコンサルタント更新講習

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