偶発的偶発性の自己怪事
【第2回:10万人から8人に】
「1級キャリアコンサルティング技能士の大井宗太郎が人生を振返る中で見つけたキャリアサンプル」を不定期にお届けするコラムです。
11歳のアメリカ体験が未来を変えた——“積極性”が導いた計画的偶然のキャリア物語
小学5年生の時、ディズニーの10匹わんちゃんのクイズに葉書8枚書いて応募しました。
何と、最終的にカルフォルニア・アナハイムのディズニーランド旅行当選者8名に選ばれたのです。勿論まだ日本にはディズニーランドはありません。単純な抽選ではありませんでした。東京地区から2名選出のために20名が選ばれ、面接が行われました。面接の内容はもう覚えていませんが、私が選ばれた理由は、面接以外でした。当時私は、各地のペナントを集めていました。そう、あの三角の旗のような・・・最近は見かけませんね。面接会場には、スポンサーのヴァリグ・ブラジル航空と乳酸菌飲料のエルビーのペナントが沢山貼られていました。ペナントコレクターとしては、どうしても手に入れたい。母に言ったら、面接の後で欲しいと言ってみれば。実践しました。これが、選ばれた要因です。それを見ていたアメリカ人面接官が、「あぁいう積極的な子供を連れていきたい」鶴の一声なんでしょうね。後からこの話を聞かされました。背中を押してくれた母に感謝です。
さて、当時はまだ固定相場制で1ドルは360円。海外旅行もレアで、羽田には会ったこともない親戚までが見送りに来ました。アメリカに着いて、一番の印象は、匂いです。流石はフレグランスの国ですね。今まで嗅いだことがない匂いがそこら中でしていました。次に、食事のボリュームとサンキストオレンジのゼリーが美味しさ。7upにハマりました。初めてのホテル。風呂の使い方はレクチャーありましたが、綺麗にベッドメイキングされたベッドには困惑。掛け布団が見当たらず、そのまま就寝。翌朝、添乗員の方が笑ってレクチャーしてくれました。当時まだ日本にはない、McDonald'sに行きました。初めて食べるハンバーガーは格別でした。そしてマックシェイクは、吸っても吸っても中々口まで届きませんでしたが、初めての飲み物で、感動しました。もちろん、ディズニーランドも大満足でしたが、11歳でのアメリカ体験が、私のその後の人生に影響を及ぼさないわけがありません。アメリカの食べ物飲み物、音楽、カルチャー、ファッション・・・その後の私の礎になりました。アメリカに行きたくて、アメリカに行く仕事を作りました。
面接での積極的な行動が差別化となったと自負しています。印象に残すこと、他者との違いを見せること、正に面接指導での大切な心得となりました。
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